
本日、社会福祉士国家試験に挑まれた皆様、本当にお疲れ様でした。 長丁場の試験、そして今日までの孤独な勉強の日々。その努力に、まずは心から敬意を表します。
私は今からちょうど20年前、2006年にこの試験を受験しました。 実は、私の社会福祉士への道のりは、決して順風満帆ではありませんでした。
「受験資格すらない」からのスタートと、忘れられない「あと1点」
私はもともと法学部の出身で、福祉の現場に身を置きながらも、受験資格すら持っていませんでした。働きながら2年間の通信教育を受け、ようやく辿り着いた1回目の試験。
結果は、**「合格ラインまで、あと1点」**という残酷なものでした。
当時、私は「国家資格を取ってから結婚する」と決めていたため、その不合格は人生の計画を狂わせる大きな挫折でした。あのアウェイな試験会場、鉛筆を持つ手の震え、そして番号がなかった掲示板。今でも思い出すと胸が締め付けられるほど、長い長い1年でした。
資格は「取ってから」が本当のスタート
翌年、なんとか合格を掴み取りましたが、正直に言えば、取得直後に劇的な変化があったわけではありません。
ケアマネ試験の免除や、社会的信頼といった「間接的な恩恵」はありましたが、資格を本当の意味で「使いこなせている」という実感は持てずにいました。しかし、20年の時を経て、今ようやく、そのピースが繋がり始めています。
20年かけて見つけた「社会福祉士の使命」
私は現在、社会福祉士会に入会し、**「成年後見人」**として本格的に活動するための準備を進めています。
後見人になるためには、名簿登録研修を含め合計4年間にわたる厳しい研修(基礎研修Ⅰ〜Ⅲ)を積み上げる必要があります。2025年度、ようやくそのすべての研修が終わろうとしています。
後見人は、誰かの人生の意思決定を代理する、極めて重い責任を伴う仕事です。 そこでは福祉の知識だけでなく、財産管理、債権、税金、そして不動産といった幅広い知識が求められます。
「生活を支えるには、住まいと権利を守る力が必要だ」
そう痛感した私は、宅建士を取得し、賃貸不動産経営管理士を取得し、昨年には行政書士試験にも挑戦しました。法学部を出て、福祉の世界で揉まれ、今またリーガルの世界に戻ってきた。20年前の「1点の重み」を知る私が、今、地域の空き家問題や権利擁護というフィールドでようやく戦う準備が整ったのです。
「順調にいかない」ことには、意味がある
もし、1回目の試験であっさりと受かっていたら、今の私はなかったかもしれません。
不合格を経験し、悔しくて、もがいて、それでも諦めずに勉強を続けたからこそ、福祉用具やケアマネといった現場の痛みがわかり、不動産や法律という武器を必死に身につけようと思えたのです。
順調にいかないからこそ、人間は頑張ります。 頑張るからこそ、力がつき、人間としての深みが増します。 「あの時、落ちてよかった」 20年後の私は、今の自分を誇りを持ってそう肯定できます。
最後に
今日、全力を出し切った皆様。 結果がどうあれ、あなたが今日まで積み上げてきた努力は、これからの長い人生において絶対に無駄にはなりません。
合格した方は、そのライセンスをどう「地域」に還元するか。 もし思うような結果でなかったとしても、それはあなたが「より強い力を持つための準備期間」を与えられただけのことです。
福祉の世界は、一生かけて学び、貢献し続ける価値のある場所です。 いつか、現場で、あるいは後見業務や地域支援の場で、皆さんと共に働ける日を楽しみにしています。
本当にお疲れ様でした。


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