一人暮らしの認知症
調査員としては難易度が高い。
理由は2つ
- 認知行動が具体的に何なのかわからない。
- 本人、家族からの聞き取り内容が真否判断が困難。
1.認知行動を本人から聞き取ることはほぼ出来ない。
本人は調査時100%と言って良いほど「私は出来ている。」「買い物や銀行もいっている。」「この前も買い物行って好きな寿司を買ってきた。」など普通に話す方がいる。
あれ?1人で歩いて出かけること出来ない筈なのに。。という矛盾からあれこれと質問を考えて整合性を判断するが、具体的な起きている事象の程度がわからない。
2.家族からの聞き取り内容
家族が認知症状で困っていても日中ともに過ごしていないので因果関係などが説明しにくい。
例えば、電話を毎日のようにかけてくる。と言っても、、、認知症でなくても「寂しければ他人とコミュニケーションを取りたいということは普通のことかな」と。
日中仕事をしていると離れて住んでいる家族と毎日電話で話すことが異常なように感じるということだろう。真否については電話を掛ける行為そのものよりも認知症状によりトラブルが発生しているかどうか?を確かめたい。
しかし日頃の状況がわからないので心配になってしますということ。
人間は社会的な生き物
人間1日3人と会話しないとだんだんと認知症になってくるということを聞いたことがある。
人間が猿の頃から食べ物豊かなジャングルの木の上での生活を捨てて、サバンナの荒野に飛び出したころから”集団”でいること、コミュニケーションを取ることが出来たからこそ、現代の発展があるのではないか?
我々は社会的な生き物、他人と関わらないと不安になるし、健康な状態とはいない
つまり一人暮らしで認知症ということが環境要因から、孤立感を感じて、不安などから、そういっ行動を取るように出来ている当たり前の行動のようにも思える。
環境の見直しを
認定調査では家族、本人は”こういった生活を送りたい”という希望を伝えることができる。
是非皆さんにお伝えしたいのは本人がもちろん最初は不安かもしれないが
他人とコミュニケーションを取ることができる環境(できれば1日3人以上)にしていくことを目標と伝えてもらいたい。
本人は当然不安だから”デイサービスなんか行きたくない!”と拒否するだろう。
しかし繰り返しになるが、我々人類は社会的な生き物、もともと集団で生活するために言語も発達しコミュニケーションをとるようになってきた。
集団でいることがデフォルトだ!
大変と思いますが調査員に希望を伝えてみてください。
皆さんの生活が少しでも良くなることを祈っています。
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