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認定調査:花粉症を「ただの鼻炎」で片付けない!

健康

1. 認定調査員は「何」を見ているのか

介護認定調査において、調査員が評価するのは「病名の重さ」ではありません。その病気や症状によって**「どれだけの手間(介助量)がかかっているか」**です。

ここが非常に重要なポイントです。花粉症そのものは、命に関わる疾患ではないかもしれません。しかし、花粉症によって「生活の動作に支障が出ている」のであれば、それは立派な調査対象になります。

例えば、普段は一人で買い物に行ける高齢者が、ひどい花粉症によって「目が開けられない」「くしゃみが止まらずフラフラする」という理由で、家族が付き添わないと外出できなくなったら? これは**「外出の介助」が増えた**ことになります。

2. 花粉症が影響する具体的な「5つの調査項目」

認定調査で、花粉症の症状を伝える際に注目すべき項目は以下の5つです。

① 外出の頻度と介助(移送の介助)

重度の花粉症がある方は、春先だけ極端に外出が困難になります。

  • 「花粉による目のかゆみで視界が悪くなり、転倒の危険があるため、家族が付き添っている」
  • 「鼻詰まりによる睡眠不足で日中のふらつきが強く、一人での外出を控えている」 これらは、特記事項に記載すべき「環境変化による介助量の増大」です。

② 通院の介助

花粉症の時期だけ、耳鼻科や眼科への通院回数が増えますよね。

  • 「普段は月1回の内科通院だが、2月〜4月は週に1回、アレルギー科への通院が必要になり、その都度家族が仕事を休んで付き添っている」 この事実は、生活実態を伝える上で欠かせない情報です。

③ 薬の内服管理

高齢者の花粉症対策は、飲み薬だけではありません。

  • 「点眼薬(目薬)を1日4回、本人がうまくさせないので家族が介助している」
  • 「点鼻薬の使い方が分からなくなるため、毎回声掛けと見守りが必要」 実は、「点眼の介助」は立派な介助量です。1日4回、それを3ヶ月続ける手間は、調査項目における「薬の内服」や「特別な医療」の判断基準に影響を与えます。

④ 洗濯物の取り込み・清掃(生活援助)

住環境コーディネーターの視点で見ると、花粉症の方は「外干し」ができなくなります。

  • 「花粉を家に入れないよう、洗濯物の室内干しや、空気清浄機のこまめなフィルター掃除が必要になった」
  • 「本人がそれを行えず、ヘルパーや家族の負担が増えている」 これも「家事援助」の必要性を裏付ける根拠になります。


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⑤ 精神・行動障害(不穏や混乱)

認知症がある方の場合、鼻のムズムズや目のかゆみをうまく言葉で伝えられず、イライラして不穏になったり、顔を掻きむしって傷を作ってしまうことがあります。

  • 「花粉症の時期だけ、顔を擦る行為を止めるための『見守り』が増える」 これは、認定調査の「行動障害」の項目に関連する重要な変化です。


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時代が変わっても変わらない「伝える」ことの重要性

私は行政書士や後見人として、多くの「書類」や「権利」を扱ってきました。そこで痛感するのは、**「声なき苦労は、存在しないものとして扱われる」**という冷徹な現実です。

介護保険制度は、非常にシステマティックです。調査員が来たその1時間、たまたま天気が良くて鼻水が出ていなければ、「問題なし」とチェックされて終わります。

しかし、介護の本質は、そういった「点」ではなく「線」の生活にあります。 花粉症のような季節性の変化であっても、それが原因で家族が疲弊し、本人のADL(日常生活動作)が低下しているのであれば、それは「今の介護の手間」として正直に申告すべきなのです。

これは、福祉用具やリフォームの現場でも同じです。「春だけだから我慢しよう」ではなく、「春をどう快適に過ごすか」を考える。自分の困りごとを正しく認識し、それを他者に伝えること。

「自分の弱さを正しく開示すること」は、自立支援における最高の知恵だと、私は思います。


まとめ:次回の認定調査に向けて準備すること

もし、ご家族やあなたが花粉症で困っているなら、次の調査までに以下のメモを作っておきましょう。

  1. 「花粉症の前」と「後」で、家族が手伝う時間はどれくらい増えたか?
  2. 目薬や点鼻薬を、1日何回誰が手伝っているか?
  3. 通院回数は具体的にどう変わったか?

調査員に「最近どうですか?」と聞かれたら、「変わりないです」と答える前に、このメモを思い出してください。

さいたま猫は、あなたの「季節限定の頑張り」も、しっかり評価されることを願っています。

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